切り絵の世界・入門編

切り絵は新しい美術ジャンルであるが、独特の個性があり人気も高い。基本形ははさみかカッターナイフで紙を切り抜いたもので、白と黒のシンプルな色とデザインのものから多彩な色彩を使い複雑なデザインを見せる作品まで多様な表現がある。中国には1500年前に切り絵が作られていたという記録があり、唐の詩人、杜甫は、「暖湯はわが足をすすぎ、剪紙はわが魂を招く」とうたっている。(*注 剪紙=せんし。切り紙のこと。)ヨーロッパにも各地に切り絵の伝統がある。これから世界の切り絵の技法、作品、歴史について少しずつ見ていきます。

基本的技法

初めて切り絵をしようとする人は、簡単な小品を何度か作ることにより、おのずとコツがわかってきます。難しい箇所に出会ったら、そこで経験者に質問する方がよくわかります。  

 道具(最初に必要な物)

・下絵用の白い紙と切り絵にする黒い紙。(色紙でよい。)
・太い線で下絵を書く筆記具。(芯のとがっていない鉛筆、サインペン、筆ペンなど。)
・下絵と切り絵の紙をとめるステイプル(商品名はホチキスです。)
・図柄を切り抜くカッターナイフ。(初心者は工芸用より、工作用の安物が良い。はさみを使う方法もあります。)
・カッティングマットか工作板。(無い時は臨時に、新聞紙を厚く折り畳んだ代用品でも可。)

 作り方

1、切り絵の題材を選ぶ。練習ならカット画集や好きな作品をまねても良い。


2、太めの線でデッサン。一筆書きのように、線がつながっているように書く。


3、デッサン画の下に黒い色紙を置き、切る時ずれないようにホチキスで止める。


4、カッターで図の中心あたりの白地から順次切り抜いていく。輪郭の外を切って完成。この時ずれやすいので、ホチキスの近くは最後まで切り落とさず残しておく。

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